2019年の4月から有給休暇の取得が義務化されました。
しかし、未だに漠然と社会一般では有給を使うのは望ましくないと言う風潮があるように思います。 今回は有給休暇の制度についてと、私が実際に有給休暇をほぼ全消化して辞めるまでの段取りをまとめてみました。職場には迷惑をかけないようにして有給は全て頂く。義務は果たして自分の権利は守りましょう!

知らないでいると、周りの雰囲気にのまれて権利の剥奪にも泣き寝入りするしかないです。
有給休暇は法律上どう定められているか
有給休暇は労働基準法39条で採用から6カ月以上継続して勤務してかつ、全労働日の8割以上出勤した者に対して10日の有給休暇が与えられ、勤続年数により最大20日以上与えられると定められています。
そして、基本的には有給休暇は会社に在籍している期間中であればいつでも取得でき、雇用者は有給休暇申請を拒否してはいけません。

因みに、主人公(サングラスの人)はヤクザですが彼の意見は正しいです。
画像は漫画の『静かなるドン』の一部です。 10年以上昔の漫画ですが、素晴らしい真実をサラリーマンに伝えています!
“サラリーマンには有給休暇をとる権利がありますからハハハハッ”は名言です

会社はこちらに罪悪感を覚えさようと言葉で揺さぶりをかけてきますが、法律的には何も悪い事はしていません。ドンのように『サラリーマンには有給休暇をとる権利がありますからハハハハッ』っと言ってやりましょう。…それはさすがに無理でしたが。
有給休暇消化に向けての段取り
法律上、何も問題がない事はわかりましたが、やはり残った職員への“迷惑”も解消して円満退職した方がいいです。
退職者が出来る迷惑解消方法は1つだけです。それは、仕事の引き継ぎを確りすることのみです。
人手不足に関しては、自分が辞めるからではなく、給料を上げて人を増やすなどの対策をしない会社の経営方法が悪いことが原因です。 相手の言い分を鵜呑みにすると退職そのものが危ぶまれるので、こちらが悪いと考えない方が良いです。

退職を決めると最初は直属の上司に報告しますが、パワハラ上司だった場合、『次はどうするの?いつから働くの?助けると思ってもう少し…。』『この忙しい時期に?』などなど“頼み系”と“すごみ系”で言い方は違いますが退職を阻止しようとあらゆる手段でこちらに揺さぶりをかけてきます。仕事の引き継ぎが出来ていれば退職者としての義務は果たせます。足を引っ張られないよう退職の意思も貫いて下さい。
残り何日?有給休暇には消費期限がある
付与日から2年が経過すると有給休暇は消滅します。
退職する前から無駄な消滅は防げるよう有給休暇の残り日数は自己で管理し消化したいです。
会社にもよりますが、有給の残り日数は支給明細書に記載されていたりするので確認してみて下さい。残りの日数がわかれば逆算して退職日を決めましょう。
必要な書類と受理してくれる場所を把握しておく
退職日が決まったら報告よりも先に、退職や有給休暇取得に必要な書類はどうやって手に入れるか、受理はどこでしてくれるのかを把握します。
何故かと言うと、やはり、快く有給消化をさせてくれない職員が存在しているからです。
しかし、雇用者は有給休暇申請を拒否してはいけません。
例えば、上司に報告して受理しないと言われた場合、更に上に申請を出すことも考えておいた方が良いです。実際、上司は業務の統括は行っていますが雇用者ではありません。
つい、今までの関係性で錯覚しがちですが、権限はどこにあるか把握し不当な扱いを受けないようにしましょう。
退職する意思は1カ月以上前に伝える
退職すると自分の業務は残る職員に流れます。
突然退職を言われると、心構えがない状態で仕事が増えるので反感を買いやすくなります。
基本は14日とされていますが、その短い期間で業務を全て引き継いでもらうのは難しいです。自分の仕事量に合わせて早めに報告をして仕事の引き継ぎを行った方が良いです。
場所にもよりますが、早めに伝えることで新しい仕事を振られないようにする効果も期待できます。
実体験:有給消化して退職したレポ
仕事の引き継ぎをすれば変わりはいくらでもいると気づく
私の職場は新しい事業の展開にあわせてバタバタと人が辞めていました。
辞めた人達の話を聞くと、皆、消化出来なかった有給休暇の日数と一緒に、自分がいなくなって仕事は忙しくなったのではないかと聞いてきました。
本人たちには言えませんでしたが、実は何だかんだで仕事は回っていました。変わりはいくらでもいます。
それに気づいた時、ダラダラ続けずに辞めてしまおう。そして、私は情より有給休暇が欲しい!と考えました。

残った側の体験をしていたのが、有給消化退職の後押しをしてくれました。
上司には退職日ではなく最終出勤日を伝えた
上司には退職日ではなく大まかな最終出勤日を3カ月前に伝えました。
何故、最終出勤日かと言うと、私の職場は①退職届は退職日までと大雑把②口頭で連絡した後で書類はデスクに置く③書類は最終的には事務が管理し、問題があれば直接個人に報告が来た。と、かなり抜け道が多かったです。
最終出勤日を伝え、それまでに仕事の引き継ぎを終わらせ、最終出勤日近くで『有給休暇、残ってたんで使わせてもらいます』と軽く声を掛けてから書類を提出しました。
抜け道を見付けて進むと意外とスムーズだった
辞めることを周知し、仕事の引き継ぎが終わった後だったこともあり、無事に有給休暇を消化。2ヶ月間、お金や保険料などを気にせず、ゆっくり休んで次の仕事へ英気を養うことが出来ました。

出来るだけ摩擦が起きないよう有給休暇を消化することは前面に出さず、最終出勤日を伝えるようにしました。最終日は全員に公言しましたが、いつまで在籍していたかは事務と上司以外公言しませんでした。退職を決めたら、職場の書類はどう流れるかを確認して摩擦は少なく、ちゃっかりしっかり有給休暇を消化しましょう。
番外編:ホントに?有給休暇のトラブル話
退職前の有給休暇で会社とトラブルになるケースは多いようです。
その中で、驚いたのが『有給休暇消化を希望して退職したのに、退職日を書き換えられて有給消化が出来なかった。』と言う話でした。口約束で有給休暇の届が出ていなかったのいのではと言う意見がありましたが、詳細は不明です。
退職と有給休暇取得に必要な書類は提出する前に印刷して自分でも保管しておいた方が良さそうです。いざという時、証拠になるかもしれません。

世の中には信じられないようなブラック企業があります。義務を果たし、権利を奪われないようにしましょう。
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まとめ
- 有給休暇は法律上、会社に在籍している期間中であればいつでも取得でき、雇用者は有給休暇申請を拒否してはいけない。有給休暇全消化退職は法律上OK。
- トラブルにならないよう仕事の引き継ぎは確りと行うなど配慮は必要。
- 上司が有給休暇消化を承諾しなければ、更に上の役職者や事務に相談する。
- 提出書類は印刷して自身の手元にも証拠として保存しておく。

皆さんも、有給はどんどん消化していきましょう。この他にも退職や人間関係などに関して調べた記事も書いています。ゆっくり見て行って下さい。